Chugoku No Seifukeifando No Doko Ifa Japan

中国の政府系ファンドの動向

こんにちは!

さて今回は、「安い日本」をターゲットに、着々と“日本買い”を進めている中国の政府系ファンド「中国投資(CIC)」に、フォーカスしてみたいと思います。

CICは、従来、米国債に偏っていた外貨準備資金の運用を多様化することを目的に、2007年に設立されました。

対外証券投資のほか、傘下には中国の国有金融機関株式を保有・管理する企業もあり、上場投資信託(ETF)などの買い入れを通じて、中国株式市場の安定の担い手にもなっている政府系ファンドです。

CICの資産規模は1兆2399億ドル(約190兆円)と大きく、日本企業投資を目的に野村ホールディングス、大和証券グループと共同で対日投資ファンドを設立し、日本企業に対してM&Aを行っています。

対日投資の主な投資対象は、「非上場の中堅・中小企業」です。
将来における日中ビジネスを念頭に、“価値を拡大できる企業”に投資を行っており、最近では、年間20社前後の日本企業を買収しています。

ただ、日本の未上場の中小企業の価値が高まる事は良い事ではありますが、手放しに喜んでばかりもいられません。
買収された企業の技術や特許などはすべて、“中国資本”のもとで使われることとなるからです。
また、CICの情報開示は極めて限られていると共に、中国企業である以上、すべての情報は中国共産党に共有されることとなります。

従って、日本の経済安全保障上のリスクとなる可能性もあるのです。

その意味においては、「円安」下における目先の対応(損得)だけではなく、そろそろ経済面のみならず、日本の安全保障上においても、“日本の目指すべき方向性”を明確に決める時期が来ていると言えそうです。

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